「目をつぶって、その場で足踏みしてわかる”身体の歪み”」
まずはいきなりですが、みなさんその場で「目をつぶって」「足踏み」をして下さい。
足踏みは出来るだけ太ももは高く上げながら。
歩数は50歩ほどでOKです!(最初のスタート位置を覚えておきましょう)
最初のスタート位置と50歩を目をつぶって足踏みした時の足の位置が全く同じ!
その場から全く動かずに足踏みができた!!・・・・という方、いてますか?
大抵の方は「どこか」に動いしまってるかと思います。
この「どこか」に動いたかによって、自分の身体の歪み方がわかるケースがあります。
まず、ずれるとしら
- 前方
- 後方
- 側方
さらにその他にも
- 斜め前
- 斜め後ろ
なんてケースもあるでしょう。
重心のずれ
まず全体的な傾向ですが「ズレた方に、身体の重心がずれている」と思っていただくとわかりやすいです。
そしてかなりざっくりとした傾向ではありますが、多くの場合そのズレた方に「骨盤が傾いている」ケースが考えられます。
つまり後ろに行ってしまう方は、重心が後ろ、骨盤が後傾に・・・つまり「お尻が垂れている」ということです。
右にずれていった場合は、重心が右に行きがち・・・つまり骨盤の右が落ちているということです。
前に行く場合は重心が前・・・・つまり骨盤が前傾し、その結果腰は反り腰になり、足踏みしていると前に行ってしまいます。
斜め前とか、斜め後ろの場合はケースが二つ考えられます。
一つは前後左右と同じで、骨盤がその方向に傾き、そちらに重心も傾いて自然とそちらに行ってしまうケースです。
もう一つの理由は「骨盤の向き」です。
「斜め前」に行く場合、例えば右斜め前なら、骨盤は前傾なのですが、さらに骨盤の左が前に出て、骨盤全体が右を向いてしまっている場合です。
左なら骨盤の右が前に出てしまい、左を向きつつ骨盤前傾しているといった感じです。
斜め後ろについては、骨盤が後傾している(お尻が垂れている)のは同じですが、やはり骨盤の「向き」が問題です。
「右後ろ」に行ってしまう場合は、骨盤の「右が前に出て」骨盤が「左」を向いています。
左を向いたまま骨盤後傾で後ろに行くので、「右後ろ」に行ってしまうんです。
あともう一つ!こういう方いませんか?
その場で回ってしまうという方。
これは、股関節の開きに左右差があるんです。
「気をつけ」で立った場合、両方のつま先はやや開くと思うのですが、この開きが大きい方に身体は回っていきます。
ちょっとまとめると
- 身体の「向き」で股関節の開きの左右差
- 身体の「進む方向」で「骨盤の傾き」や「ねじれ」
がわかります。
「前にずれてしまう」方について
まず「足踏みしていったら「前」にずれてしまう!という方の対処です。
この場合「硬くなっている筋肉」は主に二つです。それは
- 太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)
- 腰の筋肉
- 股関節全面の筋肉(腸腰筋)
が硬くなっています。
大腿四頭筋と腸腰筋が硬いと骨盤の前側を下に引っ張ります。
腰が硬いと、骨盤の後ろ側を上に引っ張ります。
どちらにせよ骨盤が前下がり(前傾)になります。
すると重心が前に傾き、足踏みすると前にずれていくという現象が起きます。
この場合のストレッチは大腿四頭筋なら長座で座って片足だけ曲げ(正座するように)、上体を後ろに倒していくストレッチが有効です。
次に「腰が硬い」場合です。
これは仰向けに寝て膝を抱えて胸に引き寄せるスレッチが有効になります。
また腹筋群が弱くても、骨盤の前側は垂れ下がってしまいます。
普通の腹筋運動でいいので「腹直筋」を鍛えておくこともとても大切です!
最後にハムストリングス(太もも裏)の筋肉が弱くても骨盤は前に傾きます。
自重で構わないのでスクワットを行うのが効果的です。
「後ろにずれてしまう」方について
後ろに行ってしまう方の硬くなっている筋肉は太ももの後ろの筋肉(ハムストリングス)が考えられます。
ハムストリングスが硬いと、骨盤の後ろ側を下に引っ張ります。
そうすると骨盤が後ろ下がりになり、重心が後ろに傾き、足踏みすると後ろにずれていくという現象が起きます。
この場合のストレッチは足を伸ばしたまま座り、身体を前へ倒します。
これが最も手軽で簡単だと思います!
体幹周りの筋肉が「弱い」方も、その筋肉の弱さを背中の「張力」で支えようとして、腰を落とし、背中を丸めてその姿勢を支えようとします。
体幹が弱いがゆえに姿勢が崩れ、重心が後ろに行ってしまっているというパターンの方が圧倒的に多いと思います。
また弱い部分で言えば「太ももの前の筋肉」が弱いケースが考えられます。
すると骨盤の前部を下に引き下げる力が弱いということにもつながるので、太ももの前の筋トレも必要になります。
自重トレーニングではやはりスクワットでしょう!
スクワットはお尻やハムストリングも鍛えますが、太ももの前も鍛えるので下半身を自宅で鍛えたいという場合は、オススメです。
「横ずれてしまう」方について
この場合「横」なので、どちらかの足に重心が常に傾いていることが考えられます。
例えば右にずれていってしまった場合は、骨盤の右側が下がっていることが考えられます。
もしくは左側が上がっていて「骨盤が傾いている」ことが考えられます。
『体幹の筋肉が弱い場合の対処』
これらの原因として「右の体幹の筋肉が弱く」骨盤を引き上げてあげいる事が原因です。
この場合にお勧めなエクササイズは二つです。
サイドプランクという種目で体幹の横の腹斜筋系を鍛えてあげることが大切です。
『骨盤が下がっている側の足の筋肉が硬い場合の対処』
あと骨盤が下がっている横の足の筋肉が硬くても、骨盤を下に引っ張ってしまうので骨盤は傾きます。
骨盤が下がっている横の筋肉を色々な方向に伸ばすようにストレッチしましょう!
特に「真横」の場合は、内転筋(内太もも)が硬いケースが考えられます。
この場合は足を開く系のストレッチを行いましょう。
「斜め前にずれてしまう」方について
まず、基本は先ほど書いたように、そちらに骨盤が「傾いている」ということが考えられます。
そして、この「足踏みしていったら「斜め前にずれた」場合はそれだけではないんです。
この場合
- 骨盤が、進んで行った方に「回ってしまっている(ねじれてしまっている)」
- 足が片方進んでいた方に「開いてしまっている」
- もしくはこれらがいろいろ組み合わさっている
と言う事が考えられます。
『骨盤が骨盤が傾いている場合』
例えば右前方に盛大に進んで行ってしまった場合ですが、この場合、左の腰の筋肉(腰方形筋)が硬くなってしまっている場合が考えられます。
すると左の後ろの骨盤が引き上げられてしまいます。
すると自然と右斜め前が低くなるので足踏みしているとそちらにずれていってしまいます。
もうひとつは「右の太ももの前の筋肉だけ硬い」・・・
これだと今度は、骨盤の右の前が「下に引きずられる」のでやはり右前に傾きます。
対処ですが、この場合右足を伸ばして、左足だけあぐらをかくようにして片足を伸ばした体勢で座り、伸ばした足の方に前屈して左の腰の筋肉のストレッチをしていきます。
右足のストレッチは、右足だけ正座し左足は伸ばして座り、体を後ろに倒して右の太ももの前の筋肉をストレッチして下さい。
あと筋肉が硬いでけでなく「弱い箇所」もあります!
まずこの場合、左足のハムストリングが弱いケースも考えられます。
この場合もスクワットをしましょう。
そして、もうひとつ弱い所があります。それは右の腹斜筋系です!
ここが弱いと骨盤の右上が伸びやすくなります。
つまり骨盤の右前が沈みやすいと言うことです。
これは「サイドベント」という、ダンベルを片手で持って側屈をする種目がオススメ。
また、先ほど書きましたが、これらの「硬い所」「弱い所」が一箇所だけ発生しているわけではなく、いろいろと併発していることも考えられますので、できればいろいろな対応をした方がいいと思います。
一応「傾いている」「回っている」「開いている」の対処の判断ですが、ざっくりとした傾向だけ言っておきます。
目をつぶって足踏みして斜め前に行った際、あまり、身体が回っていなく、比較的正面を見ている状態のまま(それでも少しは回ると思いますが)斜め前にずれた場合は、上記の対処で大丈夫だと思ってください。
「回ってしまった」方について
その場で目をつぶって足踏みしたら、身体が盛大に左右どちらかに回ってしまった。
そんな方も多いのではないでしょうか?
これは、足の片方が回った方に「開いてしまっている」ことが考えらます。
このチェックは簡単で、まず足を伸ばして仰向けで寝ていただきます。
この時に、つま先の開き方が左右で違うかどうかをチェックします。
開いている方があれば、そちらに回ってしまう可能性が高いです。
では、これを改善するにはどうすればいいか?
つま先の開いている方の足のお尻の筋肉のストレッチ!
正確には「中臀筋」と「梨状筋」というのですが、これらの筋肉が「硬い」ことが原因で起こっている可能性が高いです。
えっ、お尻って「大臀筋」って言葉はよく聞くけど、中臀筋とか梨状筋って何? と思われる方もいると思います。
まず、中臀筋は簡単に言うと「お尻の外側」のやや上の方についている筋肉です。
梨状筋はちょっと難しくてお尻の奥の方についている筋肉です。
両方の筋肉とも「つま先を外に開く」作用のある筋肉です。
これらの筋肉が硬くなっていると、つま先を開く作用が強くなってしまいます。
なので、この二つの筋肉をストレッチして硬さを解いてあげることが大事です!
まず、梨状筋のストレッチですが、簡単なのはイスに座ります。
足を組むようにして、片足のくるぶしをもう片方の足の膝の上に置きます。
組んでいる上の足の膝を外に大きく開きます。
そのまま「前屈」です!膝は上に上がらないように。
背筋を伸ばして、股関節から45度くらいの角度で40秒くらいキープしましょう!
中臀筋のストレッチとして最も簡単なのは、立っていただき骨盤に手を当てます。
そのまま骨盤を横にスライドして静止です。
正面から見て、体が「くの字」になっていると思いますがそれでOKです。
上半身が前かがみになったりしないように気をつけて下さい。
できるだけ大きくスライドさせたところで40秒ほど静止しましょう。
「斜め後ろ」に行ってしまった場合と、それに伴って「回ってしまっている」場合
最後は「斜め後ろ」に行ってしまった場合とそれに伴って回ってしまっているという場合です。
実はこれ、今までご紹介してきた組み合わせでなんとかなります。
今までは、骨盤が前に倒れている・後ろに倒れている・斜め前に行ってしまう、回ってしまうというケースに対しての対処をご紹介してきました。
斜め後ろに行くとはどういうことか?まず骨盤が傾いている場合は「片方の足のハムストリングスが硬い」と、骨盤はそちらの方に引っ張られます。
片方が硬いということなので、その硬い方に・・・さらにハムストリングなので後方の下側に引っ張られます。
そうすると骨盤もそちら側が落ち、重心も自然とその方向に傾きます。
また、斜め後ろに行き、さらに「回ってしまっている場合、足の片方が回った方に「開いてしまっている」ということが考えられます。
このように、骨盤の傾きは純粋に前後に傾く・・・というよりも、必ず片方が沈んでいたり、回っていたりしながら、原因が複雑に絡んで起こることが大半です。
対策も幾つかに分かれますが、慣れてくると決して沢山の事をやらなくても大丈夫です。
その場で50歩足踏みするだけで色々な事がわかってきます。
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